ふぅと深いため息を一つ吐いて、気持ちを落ち着かせ話を始める。
(さあ、頑張ろう!待ちに待ったこの日に彼女に気持ちを伝えるんだ!)
自分に叱咤激励をして後ろ向きな考えは捨てる。
そう。僕は君と…前向きな考えしか考えないと今…決めた!!
トラブルは付き物だ。
この先だって、何があるか分からないのだから。
その度に一緒に乗り越える。そんな関係になるために今日、此処に来たのだから。
「まず、この店の人と僕がどうして知り合いなのかと言うと……
高校生の時から大学卒業の時まで此処でバイトしてたんだ。
就職をした後は年に数回だけ。
僕の母と百合さんは友人で百合さんに手伝いを頼まれたのがきっかけで始めた。
四季ちゃんはどうして、百合さんと僕が知り合いだと思った?」
「えっ!?
そっそうだったんですね。
お母様と……
えっと……。
親戚の方なのかなと。」
なるほど。
確かにその線は考えられる可能性はある。
珍しくとんだ勘違いはしていなかったらしい。
食事を運ばれてきた時の驚くような表情で百合さんたちとの関係にどんなふうに思っていたのか気になってはいたけど、親戚と思っていたのか。