秀さんの忠告をしっかり守り、デザートのプレートの用意が出来たので百合さんを呼ぶ。

「百合さん、7番テーブルのお客様のデザート仕上がりました。
 四名様分で一つがお誕生日のお祝いになってます。
 確認して問題なければお願いします。」

「玲央くん!完璧よ!
 申し訳ないんだけど、運んでくれる?
 あと、空いてるテーブルの食器の片付けもお願い!
 エプロンはこっちにして。
 厨房には玲央くんがホールの手伝いに行くことは私から伝えておくわ。」

「はい。」と返事をし、言われた通りにホール用のエプロンに着替え直し、デザートが型崩れをしてないか確認してから運ぶ。

7番テーブルのお客様はご家族でご両親と女の子が二人。
とても楽しそうにお喋りをしていた女の子が僕に気が付き、ニコッと微笑んだ。
その笑顔が可愛い、愛おいしいと思った。
僕は男子高で合コンだの他校の文化祭の誘いだのと誘いはあったが全てお断りしていたから、こんな感情は初めてだった。
(女性関係の揉め事は苦手なんだ。)



そして、この時、僕は君に恋に落ちたのだと思う。


僕は誓ってロリコンではない。