そして、この日はクリスマスイブとの事で普段より予約で席も埋まっていて百合さんはハキハキしている。
厨房内で与えられた仕事をこなしていると、秀さんから新たな仕事が入った。
「玲央。
7番テーブルのお客様のデザート。
お誕生日のお祝いだから、"happy birthday to しきちゃん"ってプレートにチョコペンで書いてくれ。」
「了解です。」
どうやら、クリスマスのお祝いではなく、お誕生日のお祝いのお客様がいたらしく気を付けるように秀さんに言われた。
確かに"お誕生日おめでとう"と"メリークリスマス"だと誕生日の本人からしたら、間違われるのは慣れていたとしても、ショックだよなと思い頭の中でプレートに描く文字を何度も確認してから描き始める。