ーーードキッ




ドキッ!?

心臓が…。


あ、あぁ、あれか。

目の前にこんなイケメンがいる非現実的な状況で
少し感情が高ぶってるだけだよね、きっと。


だって私は現実の男の子には興味なかったはずだし…。


「ねぇ、優里愛?」


「はい!?」


三度目の名前を呼ばれ、思わず声が裏返る。


「ふっ。そんなに緊張しなくてもいいのに。
…それとも俺のこと意識してくれてるのかな?」


「えぇ!?」


意識…してるの、か?


「そ、そんなことは…。」


これ以上聞かないで下さい…。


そう願っていると


「お待たせいたしました。」


タイミングよく注文していたケーキたちが
運ばれてきた。