「…その反応は、聞いてたな。」

「ご、ごめんなさい。」

「あぁ…すげぇダサいとこ見られちゃったなぁ…俺」


眉毛を下げながら情けなさそうに言う太田くん

「そんなことない！素敵だったよ。太田くん、悲しいはずなのに、彼女さんの幸せ願って大丈夫なふりして…。そんな思いやり、私には出来ないだろうし、凄くカッコ良かった！そんなところを私は好きになったんだ…よ…」


…って、え？あれ？！
私、何告白しちゃってるの～！！
ど、どうしよう…

「…あの、私…っ」


なんとかごまかそうとした私は


「俺さ、今、彼女とかそういうの考えられねぇから」


奏斗くんの冷たい言葉によって遮られた


ズキッ


ダメだ、苦しい
苦しすぎる

嫌われちゃったかな？
嫌われたくない…
だって、そしたらもう話してくれなくなっちゃう
そんなの嫌だ

そして、咄嗟にでてきた言い訳が

「ちが、そうじゃなくてあの、…と、友達として！友達として、そういうところが好きだなぁって…！」


顔が引きつるのを感じるが、必死に笑顔を作ろう
信じてくれるのだろうか


「…っあぁ、そういうことか。ビックリした…」


なんて、安心したように言う太田くんに
ホッとしたような、悲しいような変な気持ちになる
　　　

ただ一つ分かったことは
…私の恋は絶対に叶わないということ