玄関に入り扉が閉まると、2人の世界。



「明日菜。こんぺいとう持って来たよ!」
「ありがとう!!」
「こんぺいとうの量は足りてる?」



あっ__

そう言えば、夏海、夢達と仲良くなってからは、こんぺいとうが無くなるなんて事は無くなった。



あの2人と仲良くなってから、1人で泣くなんて事も起こらない。



「うん!今、凄く楽しいの!」
「見れば分かるよ!ちょっと前まで、凄く辛そうにしてたから。今、明日菜が笑えるのは、夢ちゃんのお陰かな?」



なんだ。陸斗は気付いていたんだ。

それだけ注意して私を見ててくれたって、事?



「そうだよ。あとね、夢の友達の夏海て女の子が居るんだけど凄く良い子なの。2人には助けられている__。2人に会えて本当に良かった__」



そう答えた瞬間、インターフォンが鳴り響いて玄関の扉を開ける陸斗。



そこには、薄ら涙を浮かべた夏海が立っていた。



「あ!この子がさっき言った夏海!!」
「明日菜ぁー」



そう言って、私に抱き付いてくる夏海。



「ごめんね!2人の話聞く気は無かったんだけど、聞こえちゃって……。でも、明日菜が私の事をそんな風に思ってくれているの、本当に嬉しいよ!!」