あまり人気の無い場所に、桜の木を見付けて土手に座り込んで見たが、寂しい。



その寂しさを紛らわせるように、絵の具セットが入ったバッグから、こんぺいとうの瓶を取り出し、1粒口に放り込む。



甘い味が私の舌に絡み付き、幸せな気分になった。



大丈夫__
大丈夫__

魔法のこんぺいとうが有るから、やっていける__



そう自分に言い聞かせて、桜の木を描き始める。



美しい花弁がチラチラと舞い落ちる様子を、リアルに描き続く時間は夢中になって、没頭できた。