世の女子高生のお父さんたちは娘が彼氏を連れてきたら反対するものなの……?
私のお父さんはそんなことなさそうだけどな?
そもそも、そういうことは全部お母さんに任せてるし。

……でも、さっきの話を聞いてたら、私が思う以上にお父さんが私のことを理解して心配してくれていたんだとわかった。
仕事ばかりで、それこそ私のことなんて興味がないと思っていたから……。

反対はしないにしろ、お母さんから付き合ってることを教えてもらってなくて、さっき知ったんだとしたら、やっぱりびっくりしてもっと善に質問攻めしていたかもしれない。


善は自分のベッドに腰かけ、私もそのとなりに座る。



「仮に、お父さんに反対されてたらどうしてたの?」

「どうもしないよ」



ふと気になり、聞いてみた。



「なにも言い返さなかったってこと?」

「そうじゃなくて、凛李のお父さんを説得するだけでしょ?」

「そうだけど、それが問題じゃない」