「そんなに私、わかりやすかった……?」
「勉強にしか興味を示さない凛李が、善くんと話すときは目をキラキラさせてるんだもの。言葉では言わなくても目が好きだって言ってたわ」
あぁ……今すぐこの場からいなくなりたい。
どんな顔して両親たちの前に立ってたらいいの……っ。
「じゃあ、善のお母さんとお父さんも……」
「私が電話で伝えたから知ってるわよ。ね?」
「ふふ、なんだかごめんね? でも、昔から自分たちの子どもが付き合ったりしたらうれしいねって話してたの。だから、最初に聞いたときはうれしさのあまり叫んじゃったわ」
善のお母さんはそう言って、となりに座る善のお父さんの肩を叩いた。
「だとしても、付き合ったことをもっと早く話せず申し訳ありません」
改めて謝る善に、私のお父さんが立ち上がって善の前に立った。
「私があまり家にいれなくて凛李には小さいころから寂しい思いをさせてしまってるんだ。その分、善くんが凛李をいろんなところに連れてってあげてくれないか?」