「へー、コロナ前はリョウ先輩からのLINEの返信まだかなとか何着ようとかウキウキだったのに。
まさかそんなことがあったなんてね。」



『そんときの自分、本当馬鹿だった。』



はぁとため息を付いて椅子の背もたれにだらーんと体重をかけた。



「まぁ、マジでサイテーな男だった。
良かったね騙されなくて。」



『それはマジで。』



「そんで今度はカレシが欲しいと。」



『そ、次の恋に行きたいというか。
来年度はもう就職して恋愛溶かしてる暇ないじゃん?
もう今しかない!』



内定が決まってる会社は、新卒採用してないところだから、今しか同年代との出会いがない。
私は焦ってるのだ。



「エントランスでだらしない。」



『あ、小林さん。
お久しぶりでーす!』



職員のラウンジから出てきたのは事務の小林さん。
事務職員の中で1番イケメン。
そして学生の話を聞いて色々、大学に提案してくれる学生の味方。



「久しぶり。
とりあえず、シャキッとして。」



『あーい。』