華月「……今まで、ずっとみんなに黙っていたことがある。今ここで話してもいいか?」

私は、今ここであの日の真実を話そうと思う。

零夜「…華月から言ってくれ。」

美波「そろそろ言う時がきたかもね。」

健二「…なんだ?何の話だ?」

華月「八年前。ある日、私のお母さんが殺された。

青竜の朱雨に殺された。理由は分からない、だけどあれはお母さんを狙った殺人だった。」

慎二「華月にお母さんが居ないのって……そういう理由だったのか…」

華月「殺されたのは…お母さんだけじゃなかった…、

零夜のお兄さん、朝日さんは……私を庇って…死んだ。」

零夜は俯いている。最愛の兄を亡くしたのだ、当然だろう。

私は申し訳なかった。私のせいで、朝日さんの未来を奪ってしまった。

修也「そんなことが。」

華月「…それに気づいてないと思うけど、私は16歳じゃない。」

健二「…は?」

修也「零夜が十九歳っていうのは知ってたけどな……」

美来「…華月、同い年、じゃないの?」

華月「私は今年で十八歳。本当なら高校三年生だ。」

涼介「…そんな……。」

華月「…そんなことはどうでもいいが、とにかく今年中に青竜を潰す。皆、訓練に励め。」

皆「…おう!」

美波「私は皆に応急処置の方法と胸骨圧迫の方法を教えるわ。」

健二「仲間を麗龍に誘ってみる。」

修也・広翔「青竜に関する情報を引き続き収集する。」

愛佳「族の皆を鍛えるね。真翔、手伝って。」

守「俺も手伝います、愛佳さん!」

皆がこうして手伝ってくれる。それだけでありがたかった。だからこそ、私は青竜を倒さなければならない。絶対に。