お葬式(そうしき)の朝。 親族(しんぞく)たちが皆(みな)、棺(ひつぎ)の中に花を入れていく。 自分の番が回ってきて、葬儀社(そうぎしゃ)の人から花を受け取り、棺の中を覗き込む。 その瞬間、目を疑った。 なぜなら、そこに入っていたのは私の彼だから。 え、なんで琉輝(るき)が? どうして? そう頭が混乱(こんらん)するなか 「琉輝!」 彼の名前を必死に泣き叫ぶ。