兄のピンチ。


こうなったら、黒澤先生が変な目で萌花ちゃんを見ることが無いように、しっかり見張ってなきゃ!


嶺亜って、萌花ちゃんのことになると余裕がなくなるんだよね。


人を好きになると、そうなるのかな?


私のこと、そんな風に思ってくれる人なんて、この先現れるのかな……。


そう思って、浮かんだのは新城くんの顔。


「……っ」


ないないないないっ!


やだ私ってば、なにを想像してるんだろう。


ありえないことを想像して、ひとりで熱くなってしまった。