「でもさ、会えない人のこと、いつまでも想ってるかなあ」
尖らせた口は、ちょっと不満げ。そんな仕草もとっても可愛い。
「うーん、今は無理でも、大人になったら会いに行けるだろうし……」
「えー、そんなに待てるかな? そこまで一途な人なんている?」
萌花ちゃんに言われて、思いついたのはただひとり。
「いるじゃん! 嶺亜!」
私がそう言うと、両手を頬に当てて恥ずかしがる萌花ちゃん。
うわーん、とっても可愛い。
「やだっ……」
ほっぺにバラが咲いたように、ピンクに色づく。
嶺亜は、こんな萌花ちゃんが可愛くて仕方ないんだろうなあ。