わわわわわっ!
こ、これは。
おまじないって……キ、キスだよねえっ!?
すごいことをしたというのに、新城くんは余裕の笑みを浮かべている。
「俺たちも教室に戻ろ」
もしかして、イマドキの人はこういういの、なんてことないのかな……?
「う、うん……」
どきどきが収まらないまま、私は新城くんと一緒に教室へ戻った。
「乃愛ちゃーん、大丈夫だった?」
教室に戻ると、萌花ちゃんがすっ飛んできた。
「嶺亜くんから聞いたの。不良のケンカの巻き添えになっちゃったんだって?」
その目はウルウルしている。
「うん……ツイてないよね。へへっ」
さすが嶺亜の彼女。情報が早いなあ。
「わっ、ここ赤くなってる」
そして傷を見て、またさらに泣きそうな顔になる萌花ちゃん。