──え?


誰かが私を立ち上がらせてくれたのだ。


はっとして顔を上げると、くっきり二重の、薄茶色の瞳がそこにあった。


「し、新城くん……」


「大丈夫か!?」


いつもと違う、焦ったような表情の彼は、何かに気づく。


そして、きれいな瞳を激しくゆがませて。


「てめえらっ!」


ええっ!?


なんと、彼がふたりの間に割って入ったのだ。


「んだよっ!」


止められた金髪男子は不服そうに新城くんをにらみつける。


うわっ、どうしよう。


新城くんが殴られちゃうかもしれない……!