……え?


「きゃああああっ!!!」


振り返って、再び雄たけびを上げてしまった。


だって、入ってきたのはさっきの……泥棒さん……!?


今はメガネをかけているから、顔がはっきり見える。


「おう、(なぎ)サンキュー……って、どろぼーって?」


嶺亜は首をかしげてる。


「えっ……?」


嶺亜に、コーラのペットボトルを渡しているのは……。


新城(しんじょう)、くん……?」


「こんばんは、藤森さん」


クラスメイトの、新城凪くんだった。


ど、どうしてここに新城くんが?


「コイツ、今日泊まるからよろしく」


嶺亜は、新城くんを示しながらさらっと言った。


「えっ? そうなの?」


「お邪魔してます」


新城くんがニコッと笑う。