その中からは、おにぎり3つとからあげと卵焼きが入った、購買では人気のセットが出てきた。
嶺亜も時々食べているみたいで美味しいって言ってた。
「お邪魔?」
「いえ……そんなことは……」
私たちの間は、人がひとり座れるくらい感覚が空いているから、一緒に食べているっていう感じには見られないかもしれないけど。
私なんかが新城くんと一緒にお昼ご飯を食べるなんて、恐れ多くない!?
周りの目が気になってしょうがないよ。
そして……いつの間にか空いていたはずの空間はなくなっていた。
新藤くんがこっちに寄っていたのだ。
「それ、もしかして自分で作ったの?」
私はもう手すりギリギリまで来ちゃってるから、それ以上よけられない。
これは一緒に食べてないなんていうのは、苦しい言い訳にしかならないよね。
周りをちらちら気にしながら、小さく口を開く。