ひゃあ~~~~っ、な、なにしてるの。人前でこんなっ……。


ぎょっとして凪くんを見ると、視線は男の子の方に向けたまま。


そ、それ、なんの挑発!? そんなことしたって意味ないから……!!


彼らはというと……気まずくなったのか、逃げるようにそそくさとそこから去って行った。


「乃愛を見たバツ」


凪くんは満足したように呟く。


絶対そんなことないのに。


あんなの見せられてかわいそうに……。彼らにちょっぴり同情しちゃった。


そのあとは、駅から少し離れたところにある広い公園に移動してお喋りしていたんだけど。


空が真っ暗になったのは突然のことだった。


ぽつぽつ……。


雨が一粒二粒と落ちてきて。あっという間にザーッと土砂降りになってしまった。