萌花ちゃんといるときもだけど、凪くんと一緒にいるときは女の子たちからの視線がすごいんだ。


凪くんを見ているのはもちろん、「なんで隣にいるのがあの子なの!?」って思われてそう。


肩身が狭くて、無意識に肩を縮めちゃう。


「そんなことないよ。可愛い乃愛を見てるんだって、ほら」


凪くんがそう言って示す先にはこっちを見ている男の子がいたけど。


いや、それは違うと思うよ。


イケメンすぎて男の子も見ちゃうんだよ。


「見んなって牽制してやろう」


すると、凪くんはいきなり私の肩に手をまわして自分の方に寄せた。


それから私の耳元に口を近づけて。


──カプ。


か、か、噛んだっ……。