それでも気丈に振る舞っていた真帆だが、中学にもなれば、真帆みたいなタイプの女を目の敵にするやつも現れて。


もともと敵を作りやすい性格もあって、真帆はどんどん孤立していった。


父親という後ろ盾がなくなった今、小学生の時に仲良くしていたやつらも手のひら
を返したように離れていき、挙げくに、うっぷんを晴らすように悪口をいう奴もいた。


『いつも自慢ばっかりしてたから、バチがあたったんだよ』


『自業自得だよね』


父親のことは真帆には関係ないだろ?


一緒にいたらいい思いが出来るからって、金魚の糞みたいにくっついていたのはお前たちのほうじゃねえのか?


そんな態度に、俺は腹が立って仕方なかった。


女子も含め、外見だけ見て入学当初はチヤホヤしていた男子まで、真帆を悪く言うようになった。