そう聞くと、萌花ちゃんは安心したように笑顔の花を咲かせた。
「すっごく楽しかったぁ」
ああ、可愛い……!
「だろうね。嶺亜のお風呂から鼻歌が聞こえてきたから、よっぽど楽しかったんだろうなーって思ったよ」
「あれ? 嶺亜くん、いつもお風呂で鼻歌歌うんじゃないの?」
「歌わないよ」
「そうなんだ。私が体洗ってる間ずっと歌ってたから、嶺亜くんはお風呂で鼻歌歌う人なんだぁって思ってたの」
「え?」
「……あ」
私たちは、お互いきょとん顔で見つめあう。
萌花ちゃんが体を洗っている間に嶺亜が鼻歌……?
それはつまり、嶺亜と一緒にお風呂に……?
「あっ、えっと、そのっ……!」
何かに気づき、慌てだす萌花ちゃん。