乃愛と過ごす2日間はあっという間に過ぎて行った。
乃愛の部屋にあるピアノで、その腕前も披露してもらった。
いつか音楽室で聞いたときのように、すごく心地いい音色だった。
あとは飯を作るのに一緒に買い出しに行ったり、料理を作る乃愛にちょっかいを出してみたり。
乃愛の反応はいちいち可愛くて、いくら見ていても飽きない。
だから、ちょっかいを出さずにはいられないんだ。
日曜日の昼。
乃愛が昼飯にチャーハンを作ってくれているときのこと。
プルルルル……プルルルル……。
家の固定電話が鳴った。
「凪くん! ちょっと今手が離せないから出てもらってもいい?」
キッチンから乃愛が俺に向かって呼びかける。