うそでしょ……。


やっぱり疲れてたのかな。


私は動くこともできず、抱き着いたままの凪くんの寝顔を見つめる。


薄茶色い瞳を縁取るまつ毛は、女の子みたいに長い。


なんてきれいな寝顔なんだろう。


きっと誰もが見惚れる凪くんの寝顔を独り占めしてるなんて、すごく贅沢。


ところで私、どうしたらいいの?


起こすのもかわいそうだし、私もこのまま寝なきゃいけない……?


凪くんに包み込まれるようにしながら、目を閉じたけど。


ドキドキしちゃって全然眠れなかった。