二階へ上がって部屋に入り、電気を消して、ベッドに潜り込む。


……寝れない。


家族がいるときとは違って、下にひとりで凪くんが寝ていると思ったら、ドキドキしちゃうんだ。


凪くんの熱が、今でも体に残ってる。


凪くんの熱が恋しい……なんて思ってる私、どうかしちゃったのかな。


寂しさを埋めるように、布団をぎゅうと抱きしめた時


──コンコン。


部屋のドアがノックされて、ビクッとした。


家には、凪くんしかいない。ってことは、凪くんが二階まで上がって来たってこと?


どくんどくん。


上半身だけ起こして「はい」と返事をすると「開けていい?」凪くんの声がした。


その瞬間、素直に嬉しいと思ってしまう。