サラダを作っていると、お風呂から出てきた凪くんがリビングにやって来た。
「いい湯だった~」
……良かった。ちゃんとTシャツ着てる。
ふたりきりなのをいいことに、また上半身裸だと思ったらどうしようかと思ったよ。
現れた凪くんに一瞬警戒して……ほっと息を吐くと。
「あれ? やっぱ脱いでた方がよかった?」
なんてTシャツをまくるから、私はとっさに両手で目を覆った。
「ははっ、ほーんと乃愛って見てて飽きないよね」
「ううっ……」
私って、動物園のパンダみたいなものなの?
ずっと凪くんに構われ続けているのは、そういう理由なのか……そう思うと、しょ
んぼりする。
私のこと、間違っても女の子としてなんて見てくれてないよね。
「お、うまそうじゃん!」