「え、だ、だって……」
「同じとこに行くんだから一緒に行けばいいじゃん」
「でも、嶺亜といつも一緒に行ってないし……」
「嶺亜と行ってなくても、しばらくは俺がいるんだから、一緒に行こうよ」
無理無理無理無理!
イメチェンはしたけど、べつに目立つことになれたわけじゃないし。
嶺亜、そして凪くんも一緒になって登校したら、絶対にまたあれこれ言われるに決まってる。
目立たないに越したことはないよ。
「わ、私はひとりで行きたいから……」
なんとか意思を貫くと、
「ふーん」
凪くんは面白くなさそうに唇を尖らせた。