「そ、そうだったんだ。あ、ありがとう……」


でもそんなことは言えず、とりあえずお礼を言う。


凪くんは、片肘をつきながら私のベッドに横たわったまま。


「このベッド寝心地いいね。畳に布団もいいけど、やっぱベッドってふかふかだし」


凪くんが上下に体を動かし、ぼよんぼよんと弾むスプリング。


「えっ……」


それは、譲れということ?


べつに構わないけど……


「だから、今日から一緒に寝よっか」


「……っ!」


違った。もっとあり得ない頼みだった。


今度こそがっちがちに固まった私を、凪くんは横になりながら面白そうに眺めている。


「ふふっ」