「嶺亜の妹、めっちゃくちゃ可愛かったんだな」


「今まで隠してたなんて卑怯だぞ」


「俺は可愛いと思ってたけどなー」


部活に行けば行ったで、部員たちが乃愛をネタに騒いでいた。


やいのやいのつつかれている嶺亜は、そんな奴らをばっさり斬る。


「乃愛が可愛いかったところで、お前らにチャンスはねえからな」


この牽制は俺のためか?


「頭ん中、エロしかねえお前らに乃愛はやらねえよ」


ちがう。シスコン丸出しなだけだ。


でもあれだけ可愛いかったら、シスコンも許されるだろうな。


「はー? 兄貴なんて怖くねーし」


「だよな」


なに一致団結してんだよ。