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「乃愛ちゃーん、どうしたの?」


机に肘をついてぼうっとしていると、目の前に萌花ちゃんの可愛い顔。


その唇には、誕生日に私があげたピンク色のリップが塗られている。


思った通り。萌花ちゃんによく似合ってる。


「ねえ、萌花ちゃんはどうしてそんなに可愛いの?」


こんなこと、真面目に質問するなんてばかみたいだけど。


聞かずにいられないくらい可愛いんだもん。


「やだ、何言ってるの? 乃愛ちゃんの方がずーっと可愛いよ」


「……ありがとう」


そう返されちゃうと、なんだかいたたまれない。


地球がひっくり返ってもそんなことないのに。


でも萌花ちゃんはやさしいから、そういう風に言ってくれているんだよね。


萌花ちゃんは、顔だけじゃなくて心の中まできれいだから。