それにしてもなんなんだよ、あの実習生。


俺だって、足が繋がってなければすっ飛んでいった。


……あいつは、繋がれていてもすっ飛んでいった。


なんなんだよ、ほんとうに。


と、向こうから黒澤が歩いてくるのが見えた。


うわ。今、一番会いたくないヤツ。


視線を窓の外に移して乱暴にパンをかじっていると、ヤツの足が止まったのがわかった。


「廊下で食うな」


……うるせーな。


「足が繋がれた状態で勝手な行動とるものどうかと思うけど」


振り返った俺は、黒澤と目が合う。


若干、俺より目線が上なのが気に食わない。