…は?何。

内心そんなことを思ってた。


読んでたんじゃないの?と思ってしまうくらいに、床に落ちた雑誌はそのまま放置して、私のところへと向かってくる眞紘。

飄々とした雰囲気のまま、また着替えたのだろうスウェットのポケットに手を突っ込んで。



「ちょ、」



ドサリと隣に座ってきやがった。




……いや。何で来た。

私は変わらずに何でもなかったような顔をしている眞紘に、意味が分からないというような表情をぶつけていて。

これまた何くわぬ顔をするのだから、図れない。

そしてやはり顔に似合わない甘いホワイトムスクの香りが鼻を掠める。



「……なに」



そう聞けば、



「別に?」



またそれ。



アンタは何がしたいの。