「アーシの彼氏はそんなことする人じゃねぇんだよなぁ〜そ!れ!が!」

「え?!美織カレピ出来たの?!やだぁ〜!いつの間にぃ〜?」

「嘘。美織ちゃんのおっぱいは俺のものじゃなくなっちゃったの?」



正直、美織の彼氏事情にも興味がない私はそもそも会話に混じる機会もない。

勝手に人が集まって話しているだけ。

別に私がいなくても盛り上がるだろうし、折角ならもっと静かにしていたい。

そう思いながら、ふぅ……と息を吐きチラリと辺りを見回してみた。



あ。



さっきのギャル女、まだ放心状態になってる。

眞紘の言葉が相当響いたのかしらないけど、現実に戻れていないみたい。

アイツに穴が開くほど見つめられることもある私としては、そんな大袈裟な、と思ってしまった。



……やっぱり私って変なのだろうか。