6人のイケメン兄弟達と逆ハーレム暮らし♡

「れ、蓮お兄ちゃん聞いて!!!」

「なんだ?」

「あのね、ちがうの!!だから——」

「告ったんだろ!!」

 はぁ……留、わざとやってんのかよ……。

「ち、ちがうよ留くん……!!」

「……ちょっと、留話を遮ったらダメだろう」

「父さん……?」

 あーよかった、父さんがきて……。

「莉乃ちゃんは、周の俳優の手伝いをしてたんだ。それでたまたまそのシーンだった」

「……そうだったのか?、莉乃」

「うん……ごめんね、なんか勘違いさせて……」

 まったく、少しは怒っていいのに、莉乃は……。

 自分が誤解を解こうとして遮っていたのは留なのに、なんでそれでも申し訳なさそうにするんだ……。

 あー……でも、やっぱそんなところも好きだなぁ……。

「はぁ……よかった……」

「蓮、急に部屋に入らないで」

「あーごめんごめん」

「留も」

「チッ」

 舌打ちは返事になってねぇっつーの……。

「いいな?」

 すごくウザそうに頷いた周。

 でも……莉乃がきてから、俺達兄弟は、なにか浄化されて言っているというか、心が綺麗になっているというか……。

 なんとなく、穏やかになっていっている気がする……。

 そんなことを考えながら、莉乃との練習を再び始めた。


 ふふっ、昨日は練習、なんだかんだ言って楽しかったなぁ。

 そして、私は朝学校に向かっている最中。

「おはよう、莉乃ちゃん」

「わわっ……!!おはようございます……!!朧さん……!!」

「もー……朧ちゃんにしなさいよ、それに、敬語もやめて」

「あ、う、うん……!!私のことは、呼び捨てにしちゃって全然いいからねっ……!!」

「わかったわ。莉乃」

「ふふっ、うん!」

 この子は、おんなじクラスの琳堂朧ちゃん。

 実は、つい最近、暴走族に絡まれているところを助けたので、『命の恩人』的な人って思われるようになった。

 別に、人として当然のことをしただけなのになぁ……。

 と思いながらも、お友達になって欲しいと言われたので、お友達になった。

 だけど、仲がどんどん仲良くなって、いまとなっては大事な親友に!!

 でも、お上品なお嬢様だから、思わず敬語を使ってしまう。

「……あなた、神坂の令嬢なのに、高級品1つ付けてないわよね。まぁ、制服が高級だけれど」

「あはは……引っ越し祝いとかそういうかんじで服とかアクセサリーは貰ったんだけど、可愛いし高そうだったから、なにか大事な時に着ようと思ってて……。」

「はぁ……本当いい子ちゃんねぇ」

「えへへ、ありがとう」

 私達はそう言っていつものように教室に向かった。

【side 朧】

 莉乃は、私の初めての友達。

 嘘偽りのない、可愛い強い友達。

 出会ったのは、つい最近。


***


『!二階堂朧!』

『……』

 はぁ……また絡まれるわ……。

『ははっ、お前を使って金はいくら取れるかなぁ』

 それは多分0円ね。

『……!あ!!knight!!』

『あ?お前誰だよ』

『りゅ、留くんのお姉ちゃんです!』

『はぁ?総長の?』

『そうですけど……』

『は?ふざけんなよ、笑わせんなお前みたいなブスがあの総長の姉な訳ねぇだろ』

 ……そういえば、神坂理事長再婚したのよね……?

 そして、転校してきたのはこの子だから、本当に……。

 でも、理事長の奥さんはだいぶの美女だったけど……。

 まぁ、私には関係ないから気にすることはないわね。

『証拠はあんのか?』

『えっと……確か……』



『っ!!』

 急に、神坂さんはすごい速度で暴走族の1人の後ろに周り、首ら辺にハサミのようなものを止めた。

『えっと……折り畳みしきハサミです。すみません、別に殺る気とかないんですけど、変な人がいたら誰にでもこうしろってお兄ちゃん、蓮お兄ちゃんに言われたので』

『ふ、副総長に……!?』

『えへへ、信じてもらえましたか?——あ、逃げていっちゃった。』

 さ、さすがに怖すぎるわっ……。