「残念ながら1年の間では無名です」
西沢さん、なんてハッキリ言ってしまうの!
「だろうね」
ごっつ先輩まで、ハッキリ!
「なんてこった」
「大丈夫、お前の時代はこれからだ」
「そうか、まだ時代が俺に追いついてないんだな」
「そういうことだ」
「そういうことにしておこうか」
「くっ……そういうことにしといてくれると助かるぜ!」
先輩たちのやり取りに、思わずククっと笑ってしまった。
隣に座る西沢さんも、ふっと小さく吹いていて。
そんな時間に少しだけ、縮こまった気持ちが解れた気がする。
「よし。じゃあ取りあえず自己紹介するか」
生徒会長のその声に、全員が椅子に座って様子を伺う。
「じゃあ会長からどうぞ」っていう洋平先輩の声に、会長をトップバッターに自己紹介が始まった。