あの後、リヒトさんが眠った後。
私はすぐに酒井先生に電話して、夜遅くにも拘らず直ぐに駆け付けてくれた。
「熱は下がっているし心配ありません」と返事をもらって…。
いつの間にか私自身も夢の中。
そんな感じの流れだったわけで。
私は確実にベッドの横、というか隅っこで突っ伏して寝ていたわけで……。
つまり何というか──────、
どうして、私がベッドの上にいて。
リヒトさんに抱きしめられて寝ているのか不明って話。
ど、どうして!?
確実に私は下で寝てたよね!?
もしかして寝惚けてこっちにはいっちゃったとか!?
それなら納得!!
…というわけで。
起きる前に抜け出さなければならないミッション開始。
もしバレたら滅茶苦茶怒られそう!
でも、でもね?…リヒトさん力強すぎない!?
押し返してる。必死で。
手だけじゃ無理だと思うから、足も多少使ってる。
それなのに…!
ぬ、ぬけないぃー‼‼
「…朝から随分元気ですね」
「うわあぁ!?起きてる!?」
ミッション失敗。