………う゛ーん。
「…分かりました!」
リヒトさんの体をゆっくり押し倒す。
ベッドに再度寝かせ、布団を掛け直した。
「呼ぶのはリヒトさんの意識が消えてからにするね!」
「…………寝てから、と言ってくれませんか。縁起でもない」
え。でも…。同じ意味でしょ??
「あ、でも私のベッドは嫌だったかな?それなら客間に布団敷いて来よっか?」
「…いいえ。このままで…」
「でも…洗ったって言っても、一昨日だから。その、昨日は私そこで寝てるんだけど…」
「……構いません」
あ、そうですか…。
あれだけ”女”って事が嫌いだったはずなのに。
こういうのは気にしないって事かな?
なんか変なの~。
──────それにしても、
綺麗な緑色の瞳に視線が向く。
凄く綺麗で…宝石みたい。
熱のせいで涙が出てしまうのか、目尻に溜まる涙が更にキラキラを加速している。銀色の髪とも相性がいい。
…エメラルドみたい。
きっと、その髪もリヒトさんの為の色。
「………なんですか」
見つめ過ぎたのか、宝石の瞳と視線が合った。
「あ…ごめんなさい。目も髪も、宝石みたいで綺麗だったから、見惚れてたの」
何故なのか吃驚するリヒトさん。
目が大きく見開いていた。
「…ハハ……」
また乾いた笑いがして。
「…千夏さんと同じ事、言うんですね…」
と言った。