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大河との生活1日目にして以外な顔を次々と知った。


夜は緊張して眠れないかもしれないと懸念していたけれど、大河の腕にすっぽりと包み込まれているといつの間にか眠ってしまっていた。


そして、翌日。


「大河……?」


目を覚ますと隣のぬくもりを感じられなくて、美緒は上半身を起こした。


寝室に大河の姿はない。


エメラルドグリーンの時計に視線を向けると、時刻は8時半を過ぎたところだった。


いつもの出勤時間にハッと息を飲んでベッドから降りたが、今は陽菜になっているのだと思い出した。


さっき『大河』と呼び捨てにしてしまったけれど、それはいつも妄想の中でそうしているから、つい口に出てしまっただけだった。


寝室から出てリビングダイニングへ移動しても、大河の姿はなかった。


かわりにテーブルに置手紙があり《気持ちよさそうに眠っていたから、起こさずに仕事に行きます。

冷蔵庫の中に朝ごはんのスクランブルエッグがあるから、ちゃんと食べるように》と、書かれていた。


慌てて冷蔵庫を開けてみると、サランラップをかけたお皿が目に入った。


「あちゃー……」


今日は自分が朝ごはんを作ろうと思っていたのに、やってしまった。


でも、大河の手作りご飯が食べられるのはラッキーだった。


こんな貴重なものが食べられる子なんてそういないはずだ。