「俺が脱がす」


と短く言うと、美緒の服に手をかける。


自分の体じゃないのにどんどん緊張してきてしまう。


「相変わらず綺麗だな」


下着だけになった陽菜の体は確かに綺麗だった。


脱衣所の鏡に映った姿に美緒まで見ほれてしまいそうになる。


料理上手で掃除もできてスタイルもいい。


今朝会社で陽菜を見たときは大河につりあわないと思っていたけれど、そんなことはなかった。


家庭的でいつでも笑顔で出迎えてくれる陽菜の存在は大河にとってとても大きなものかもしれない。


「俺も、脱がせて」


耳元でささやかれてドキッとする。


見ると大河はいたずらっ子のように笑っている。


そんな表情も言葉も会社では絶対に見せないものだ。


「い、いいよ」


美緒はうなづいて大河のワイシャツのボタンに手を伸ばした。