「私的にはおりはは王子と合うと思うよー?」



「叶ちゃん?」



「そうそう、2人とも穏やかで優しいしお似合いだと思うけどな〜」






架子ちゃんの言葉に叶ちゃんを思い出してみる。



確かに叶ちゃんは優しくて穏やかでいつも私の味方でそれこそみんなの言う王子様みたい。






「おりはは王子のことなんとも思わない?恋愛的に?」



「うーん…わからない…」



「谷くんから別れを告げられた時なんとも思わなかったって言ってたけど、もし王子からもう幼なじみでいられないって言われたらどうする?」






幼なじみでいられない…。


突然そんなこと言われた…






「かなり…悲しい」






もしも叶ちゃんが、なにか理由があって幼なじみでいられないとなると悲しい。

それこそ、本当の兄妹のように育ってきたからこれからの人生叶ちゃんがいないなんて考えたこともなかったもん。




私の返事を聞くと、架子ちゃんは私の頭を撫でて笑った。






「その気持ちが恋かそうじゃないかはおりは次第だね?
まぁ、恋愛感情にも、恋の気持ちと愛の気持ちがあるから一概に皆同じ気持ちだとは言えないから」






頭を撫でながらそう言う架子ちゃんは大人っぽくて


まだ恋すら分からない私には恋愛上級者のように見えた。




いつか私も、架子ちゃんと旬佑先輩みたいにお互い好きで好きでたまらない関係の人が現れるのかな…?