「きっと神様に呪われてるんだ。私は一生友達なんて作れないんだぁっ……」
「だーかーら!言ってるそばからそのネガディブ思考はやめなさいってば!今のアンタ見てると昔の自分を思い出すようでイライラすんのよ!」


ダン、と地団太を踏む音に身が跳ねる。
絶え間なく涙を零す私に同情の言葉なんてものは微塵もくれず、芳賀さんは雷親父の如く容赦ない説教を続けた。


「あたし的結論としてはアンタらお互い様よ!どっちもどっち!二人とも大馬鹿者だわ!いい?これに懲りたら二度と同じことを繰り返さないようケジメつけときなさい!じゃないとこの芳賀 夏枝がタダじゃおかないからね!」


言い終わるなり満足げに鼻を鳴らし、踵を翻す芳賀さん。
教室を出てスタスタと先を行く彼女を追うべく、私も慌てて立ち上がり方向転換した。

その際控え目に向けた視線の先に映ったのは、愕然とする凛ちゃんと、狼狽えるクラスメイトの姿だった。