今日は学校が午前中で終わる日だ。


さえと二人の帰り道。


「茜、いつものトイレいく？」


「あぁ今日ごめんッ。親と買い物行く約束してて。」


「そっかぁ。じゃぁあたしは彼にでも連絡してみる。」


アタシ（茜）は急いで家に帰った。


バタッバタッと早足で二階への階段を上った。


制服をベットの上になげ急いで私服に着替えた。


ストレートアイロンをONにした。


髪をキレイに真っすぐにしてからまたバタッバタッと階段をかけ下りた。


あの場所へと向かうためだ。


ﾁｬﾘンッといぃ音色を鳴らしてドアが開いた。


あの男と初めて会ったレンガ調のカフェだ。


「いらっしゃいませ。」


雰囲気のある白髪頭のマスターが言った。


キョロキョロｯと店内を見回したがあの男は見当たらない。

あの時だって偶然だ。


別に待ち合わせをしていたわけじゃない。


もしかしたらと少しの期待だけで来てしまったのだ。


小さくタメ息をつくとゆっくりと椅子に腰かけた。


「ご注文はお決まりですか？。」


「レモンティーとレアチーズケーキを。」


何故かこの前と同じ物を注文した。


．．．


もぅ煙草も五本目．．．


「はぁ～」


また小さくタメ息をついた。