携帯の目覚まし音が響いた。


「・・・麻波おはよう・・・」


茜がアタシの身体を揺さぶる。


「・・・おはよう・・・」


かすれた声でアタシは会話を返した。


「コーヒー入れるから少しベットにいなよ。」


「ありがとう・・・。」


重たい身体を軽く起こし、ベットの脇にある煙草に火を点けた。


「・・・寝起きの一服が一番うまい・・・」


そうゆっくりと、煙草を吸っていると、居間から茜の声が響く。


「麻波、コーヒー煎れたよっ!」


「・・・今いく・・・」


大きくアクビをしながら居間のテーブルに座った。


茜はせかせかとカーテンを開け、窓を開け、換気を始めていた。


「・・・茜さん、朝から元気ですね・・・。」


「麻波がだらしないだけでしょっ。」


コーヒーを飲みながら、アタシは茜を見つめた。


凄く幸せ・・・。