その日からだった

「ゆいちゃんおはよー!」

「ゆいちゃん飯食おうぜ」

「ゆいちゃんおかしちょーだい」

毎日のようにしつこく構ってくるセナ

「はいはい」

拒みもしないけど完全に受け入れもしない

だって変に拒んで周りの風当たり強くなったら嫌だし




そんな感じで毎日を過してると段々当たり前になってきて

気づいたらセナと一緒に居るのが"当たり前"
になっていた

「ゆい今日弁当なに?」

「なにってなに」

「おれ今日持ってくるの忘れた」

つまり私の弁当を分けろと………

「いいよあげる」

「いや、そうじゃなくて何入ってんのって」

「こんな感じだけど」

「あー………なら大丈夫」

こいつ………………

「お前さぁ、ほんとそういう所!!」

「だって食えねえんだもん!」

セナはトマトが食べれないから絶対に貰わないって分かってて入れた。

ざまぁみやがれ!!と心で呟きながらも
外面は保つ

「ゆいちゃんそろそろ心開いてよ」

いきなりだった

「まあ一緒に居れるならなんでもええけど」

どうしよう、なんて言おう

「いや、心開いてるよ」

その場しのぎで返した言葉はもうセナには聞こえてなくてあいつは他の女の子にご飯を分けて貰っていた。







あともう少しで夏休みだ