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「ん~!噂通りフワフワで凄く美味しい。」

汐里は口に付いたクリームを気にせず人気のパンケーキを頬張っている。

「そんなんで腹が膨れんのか?あたしのハンバーグ少しあげるよ!」

フォークに刺さったそれを嫌そうに見て顔を背ける汐里に柚奈は小さく舌打ちをする。

「もう柚奈さんったら女の子が舌打ちなんてしてはダメよ。」

穏やかにカプチーノを飲む心と私の間には、彼女が置いた携帯が私を見つめている異様な風景。

画面には微動だにしない私が今も写されているのかと思うと吐き気がする。

静かに立ち上がった私を汐里がジッと見つめ生唾を飲む。

「ちょっと、トイレ行ってくる…。」



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