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「ねぇマキ、放課後あんたも行くよね?」
有無を言わせぬ圧を出す山吹汐里はかつての友人
静かな肯定を意味する頷きさえも視界に入れてもらえず、私はすぐに机へと視線を落とした。
昔は私もあちら側の人間だったのに。
あの子が居なくなってから代替にされたのは他でもなく私だった。
「マキちゃーん!今日は新しく出来た喫茶店に行くの汐里から聞いたか?」
何事もない様に肩を組んでくる悪趣味女。
伊佐早柚奈は他人の苦痛に満ちた顔が大好物だ。
秘かにつままれた左腕に走る痛みは、彼女がいれば毎日の事で青く滲んだ花が増えていく。
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