「魔王アリギュラ!! お前はここで滅びる!! お前も! お前のその魂も! 二度とアーク・ゴルドの地を踏むことはない!! お前は永久に、この世界から消えるんだ!!」
「うわぁああああああ!!!!」
暴力的なまでの光に、全身が焼かれる。気を失いそうな痛みに絶叫しながら、メリフェトスは無我夢中に手を伸ばす。自分の命などどうなってもかまわない。だが、魔王だけは。アリギュラだけは――。
「………おのれ」
全身を焼き尽くすのとは違う、黒い影が光の中に混じる。はっとしてメリフェトスが目を瞠ると、アリギュラが最後の力を振り絞り、魔力を勇者にぶつけていた。
「おのれ、おのれ、おのれおのれおのれおのれ――――――!!!!!!」
爆発するような音と共に、突き出したアリギュラの両手から闇が噴き出す。互いに呑み、呑まれあいながら、光と影、純粋な力だけが爆発しぶつかり合う。