「そうだ。私たちも多少は戦える!」

「仔猫ちゃんには街を守ってもらったからね。その恩返しさせてもらわないと」

「アランと違って荒事は専門外だけど、頭ならいくらでも貸してあげられるよ」

「悪くないですね。魔王相手に、無様に逃げ惑う兄上の姿が見れるかもしれないし」

「魔法なら……結構自信あるよ」

「おぬしら……」

 ぽかんと呆気に取られていると、キャロラインがアリギュラの手をぎゅっと摑む。ぱっちろとした大きな瞳でアリギュラを見据え、キャロラインは力強く微笑んだ。