艶々でまっすぐな黒髪に赤い瞳と元の要素は残っているものの、受ける印象は全然違う。ぱっちりとした目に、ふっくらした小さな唇。華奢で小さな体に、すらりとした手足。

 あんなにたわわだった胸が小さくなりもしたが、これはこれで違う色気を醸し出す、圧倒的美少女。これがどうして、魔王アリギュラの姿だと信じられようか。

「いたいた、子猫ちゃんっ」

「ひっ!?」
 
 身悶えしていたアリギュラは、背後から響いた声にびくりと飛び上がった。恐る恐る振り向けば、3人のイケメンがこちらの逃げ場を塞ぐように立っていた。