(な、なんですの!? 皆様、軍神をあがめるような……!? ていうか、ここには聖女様のファンしかおりませんの!? 皆、あの方に心を奪われてしまったと……?)
まさしく、その通りであった。男も女も、老いも若きも関係ない。エルノア国に颯爽と降り立ち、絶対的救世主として君臨したアリギュラに、皆ノックアウトされてしまった。しかも、その筆頭はジーク王子である。
「聖女様ー! やはり私を貴方の剣に! 聖剣の預かり人にお加えくださいー!」
(あ、ああ! ジーク様ったら、まだそんなことを……!)
人々に紛れて熱烈に叫ぶ婚約者の姿に、キャロラインは両手で頭を抱えてぶんぶんと首を振った。ていうか、この様子だと、キャロラインの見事な挨拶は彼の頭からすっぽり飛んでしまっている。
――その時、アリギュラがふと、悪戯っぽくキャロラインを見た。
「どうじゃ? 勝負はついた。わらわにはそう見えるが、おぬしはどうじゃ?」
「…………は?」
「わらわと競い、勝利を収める。それが、今日のおぬしの目標なのじゃろう?」
「ふぇ!?」
まさしく、その通りであった。男も女も、老いも若きも関係ない。エルノア国に颯爽と降り立ち、絶対的救世主として君臨したアリギュラに、皆ノックアウトされてしまった。しかも、その筆頭はジーク王子である。
「聖女様ー! やはり私を貴方の剣に! 聖剣の預かり人にお加えくださいー!」
(あ、ああ! ジーク様ったら、まだそんなことを……!)
人々に紛れて熱烈に叫ぶ婚約者の姿に、キャロラインは両手で頭を抱えてぶんぶんと首を振った。ていうか、この様子だと、キャロラインの見事な挨拶は彼の頭からすっぽり飛んでしまっている。
――その時、アリギュラがふと、悪戯っぽくキャロラインを見た。
「どうじゃ? 勝負はついた。わらわにはそう見えるが、おぬしはどうじゃ?」
「…………は?」
「わらわと競い、勝利を収める。それが、今日のおぬしの目標なのじゃろう?」
「ふぇ!?」